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 Pet-Life Support & Answer  喜多村 行政書士事務所
 
    日本行政書士会連合会登録 第12080676号  東京都行政書士会登録 第9030号  

拡大防止のために 占有・所有 A

        占有者・占有補助者・保管者の責任

         〜 事故の際、立場はさらに細かく分かれます 〜

 自分のペットが事故を起こしたときの責任は原則的には動物の占有者が負うことになっていますが、これには少々補足があります。

民法 第718条】 第1項  動物の占有者は、その動物が他人に与えた損害を賠償する責任を負
               う。 ただし、動物の 種類及び性質に従い相当の注意をもってその管
               理をしたときは、この限りではない。

          第2項  占有者に代わって動物を管理する者も、前項の責任を負う。

 家族で飼っているペットの『飼い主』=『占有者』は誰でしょうか?

 ペットを家族の一員として捉えれば、家族全員がペットの飼い主としておいても、感覚的には何の不都合も生じませんが、何らかの事故に際しては責任の所在を明確にするために『占有者』を確定させる必要が生じます。

 占有者と同居の方がペットの散歩中何かを傷つけてしまった場合、事例にもよりますが、同居の方の立場は占有者に近いけれども独立した地位を持つには至らない『占有補助者』とされることが多く、上記2項の『管理する者』にはあたらないと解釈されるようです。また会社で飼っているペットを散歩させる社員さんなどもこの『占有補助者』に含まれるとされています。

 またこれに加えて、『間接占有者』という立場もあります。自分の代わりに誰かにペットの管理をさせる者をこう捉えていますが、所有者がこの間接占有者にあたるケースが多いと考えられます。

 ペットが加害行為に及んだ際、管理を頼んだ側にどのような責任が及ぶかについては大変微妙です。直接に支配が可能な状況でなければ『占有』とは言い切れない反面、たまたま預けていただけの状況であれば『動物の種類、性質に従い相当の注意をもって管理する』義務は継続されているとも言えます。

 これに対し、『占有者に代わって管理する者』は『保管者』とも称され、占有者と等しい立場として賠償責任を負うこともありえます。この『保管者』は賃貸借、委任、請負、寄託等の契約に基づいてペットを預かる立場にある者について適用されることが多いようです。
 また、たとえ契約書を交わすような程度のものでなく、それとは知らずに行われるものであっても、『保管者』と見なされれば、占有者と併せて、もしくは単独で損害賠償にあたらなければならないことにもなります。

 先ほど、占有者と同居の方が、としましたが、同じ身内の方でも占有者の方と離れて暮らしており、旅行の間だけペットを預かっていた矢先にそのペットによる加害が発生したときは、身分関係とは関わりなく『占有補助者』ではなく寄託や委任契約による『管理者』と捉えられる可能性があります。

                      

 このように、占有という言葉を真正面から捉えてしまうととても複雑になってしまいます。そして複雑であるだけに日常は占有・所有・保管の境界と接点は当然ぼやけて見えますし、何も問題が生じなければ、あえて意識する必要もないかもしれません。

 ただ、ペットによる加害事故の場合、責任の所在を『飼い主』とだけ考えてしまうと、責任を問う側も問われる側も、事によると『あの人も、この人も』となってしまい、実際の事故以上に感情のもつれという別個の問題が生じてしまいかねません。

 法律が動物の管理責任を『占有者』と『管理者』に限っている以上、あらぬ立場の人への追及はトラブルをいたずらに拡大させる原因にもなりますので、まず誰が責任を負うべき人なのかを明確にすることが必要です。

             所有者の立場

       〜 動物を保管する施設や設備には特に注意が必要です 〜

 ペットによる加害事故について、損害賠償の責任を負うのは『占有者』『管理者』ですが、損害賠償を受ける権利を最も持ち得るのは『所有者』です。ペットが所有者にとっての財産であることは『法律上財産権の客体』とした判例(東京地裁.S40.11.26)からもあきらかです。

 しかし、加害した場合のペットの所有者は『占有者』『管理者』とも異なる、別の責任を問われるケースがあります。

                     

 飼育されていた猿や爬虫類が飼育小屋から脱走して周囲に被害を与えたり、普段檻に入れているペットがその隙間から何かに害を及ぼした場合等には、動物そのものの管理という意味に加え『小屋や檻の設置・管理の適否』が問題になります。

 民法第717条はペットに関わる責任を示すものではありませんが、『土地の工作物等』全般の占有者と所有者の負うべき責任を規定しています。

 これによると、例えば檻の不具合が原因で、その中で飼育されているペットの加害行為につながった場合、檻の占有者は損害の発生に及んだ檻の設置・管理の瑕疵《(かし)。欠陥の意味》について、あらかじめ必要な注意を施していたことを証明できれば責任を免れるのに対し、所有者は瑕疵についての過失がなくても責任を負うこととされます。

 つまり、檻に何の不具合も無く管理を徹底していたとしても、実際に脱走等による被害が発生してしまったからには、檻の所有者について被害の賠償責任が生じます。そして『土地の工作物』の意味は屋外・屋内を問わずに適用されます。

 『所有者』=『占有者』=『檻の設置・管理者』=『飼い主』が普通と考えられる家庭のペットの場合、民法第718条にある『相当の注意』をもってしつけや行動に関わっていても、設備や施設を破って起きたペットの加害行為については、この土地工作物等の責任に基づいても指摘を受ける可能性があり、しかもこの規定は『無過失責任』と称される厳しい部類に属しますので、充分な注意をお願いいたします。

   危険な動物を脱走させてしまった場合には、軽犯罪法の『有害鳥獣逸走罪』が
                           適用される可能性もあります。


                                   喜多村 行政書士事務所
                                       行政書士 喜多村 淳


                                        

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