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ペットの法律 ペットと法律

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 Pet-Life Support & Answer  喜多村 行政書士事務所
 
    日本行政書士会連合会登録 第12080676号  東京都行政書士会々員 第9030号  

トラブル防止のために 贈与 

     有償か無償かによって異なります。

     〜 それは『売買』でしょうか、『贈与』でしょうか 〜

 ペットを誰かに譲り渡す、あるいは譲り受ける際に金銭が伴うかどうかによって『売買』もしくは『贈与』の行為に分かれます。売買契約、はよく耳にする言葉であろうかと思われますが、贈与もやはり民法上の契約であり、これを定める条文こそ少ないものの、日常の『はい、これあげる』から遺言に係る規定が用いられる『死因贈与』まで、つまり自分が持つものを無償で他の人に譲る場合や、他の人から譲り受ける際に広く関係するものです。

 ご近所やご友人に無償で譲り渡し、あるいは譲り受ければ『贈与』のうえでのやりとりであり、張り紙やインターネットで『仔猫おゆずりします』のメッセージをご覧になって、対価として金銭を支払う、もしくは広告主として金銭を受け取るとなれば『売買』にあたります。

                

 以下からは、特に『贈与』にあたる点についてご説明いたします。

 『贈与』にあたる場合に問題になりがちなケースは、

 
 口頭での約束によるものか、書面での約束によるものか。
 
 贈与する(される)にあたってなにか条件がついているか、いないか。
 
 贈与する側、される側それぞれの責任。
                      によってさらに分かれます。


                のケース


 
口頭での約束は当事者のどちらからでも『なかったこと』にすることができます。しかし、すでに実行された部分があれば、それについて片方から撤回することは出来なくなります。仮に口頭の約束に従ってペットを譲りわたしてしまえば、『やっぱり返して』が利きません。そして、書面での贈与の合意はお互いが納得してこれを解除しないかぎり、なかったことにはできなくなります。

 仔犬を貰えるということであったのに先方の気が変わったらしく譲ってもらえそうもない、という場合、これが口頭の約束だけであれば、気が変わってしまった先方については、その道義的な面は別としても法律のうえでは責められません。しかし書面によってなされた約束であれば『贈与契約』についての
契約不履行を指摘することができます。

 別なケースを、譲り渡す側の立場にかえてみます。

 仔猫を2匹譲るとした側が、1匹を引き渡した後、もう1匹を渡すのにためらいを感じこれを取り止めたいと考えたとします。口頭での約束の場合はすでに引き渡した1匹については勝手に撤回することはできませんが、ためらいを感じるもう1匹については引き渡しをしなくてもよいと解されます。

 しかし、あらかじめ書面によって2匹の譲り渡しがなされるものであれば、もう1匹についても引き渡さなければ契
約不履行を指摘され得ることになります。


                のケース

 贈与する代わりに相手に何らかの負担を求める場合があります。

 これを
『負担付き贈与』といいますが、例えばペットを譲るけれども、今後最低月1回、定期的に獣医さんの診察を受けさせてくれ、という受け手にとっての負担と共に贈与したとすると、もしこれが実行されないときは書面によってなされた契約であっても、贈った側は贈与自体を撤回することができます。

 しかし、
相手方に負担を求めるからには、贈与する側の責任も強まります。贈与の受け手の負担は常識に反しないかぎり当事者間で自由に設けることができますが、贈与する側は売買での売主と同様か、それに近い責任が伴う場合があります。

 また、贈与の際に
『条件』を付けることができます。先程の例ですと、『最低月1回の診察』は受け取る側の意識にもよりますが、負担と考えられ易いものです。ただ、『病気を放置しないこと』という半ば当たり前の義務を条件づけていたとすれば、もし病気に際してそれを放置していれば返してもらうことも当然可能です。

 この当たり前の条件を付けることについては負担とは異なり、贈り主の責任が高められることはありません。しかし、その違いが明確ではなく、何か困ったことが生じた後で、はたしてあれは条件だったのか負担だったのかについて当事者の理解が相違することもあり得るので、あらかじめよく話し合っておくことは必要です。

                のケース

 
負担付きの贈与でなければ、贈り主はあらかじめそれを知りつつ相手に告げなかった場合以外は贈ったペットの、その時点での疾患やしつけ上の問題についての責任は負いません。

 しかし、これが負担付の贈与になると、贈り主の責任度合は売買における売主と同じにまで高められ、別ページの売買の項目でご説明申しあげた、あらかじめの疾患やしつけ上の常識的な不備についての瑕疵担保責任を負うほか、動物の贈与という行為の性質に反しないかぎり、やはり売買同様、
債務不履行の責任も生じかねません。

 もっとも、贈与の相手がその不備を知っていた場合には、贈り主の責任を問うことはできません。


        贈与のトラブルを避けるために

            〜 売買よりも難しいこと 〜

  民法条文上、売買の基本を定める条文数は24(これに関連した条文は多々あります)。これに対し、贈与の条文は6(関連条文はありますが、売買の比ではありません)です。

 売買のルールについては、民法以外の法律でも四方八方から細かく規定しているのに対し、贈与について定められているのは、ほとんど上記の負担付贈与あるいは遺言と関連づけられるケースについてです。

 贈与と売買の違いはそれが有償か無償かにありますが、
贈与は無償である反面、行為に伴う人の気持ちが多く込められます。この気持ちの部分は法律でああしろ、こうしろとは定められません。

 贈与の場合、贈る側も受ける側も何らかの知り合いであることがほとんどです。この間のやりとりでの相手に対する信頼は当然深いため、売買に際してのような手順は事によっては無粋、失礼と感じられることもあります。

 『何か一筆、書いておきたい(もらいたい)んだけど』とはいえ、実際にはちょっと、となることも当然ですが、譲り渡す(受ける)ものが『生き物』であれば、
生命と健康に関して本当に約束して貰いたいことにだけについて書面に残しておけば、大事な気持ちとペットの健康や生命について金銭以上の価値を持たせる方法になるかもしれません。

 そして、
有償・無償に関わらず、贈与に際してはあらかじめ健康上の疾患がないことを確かめるための診察があれば、より安心したやりとりも可能かと思われます。


          差し上げる方もいただく方も、本来は気持ちのやりとりです。



                                    喜多村 行政書士事務所
                                        行政書士  喜多村 淳

                                         


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